寺町の風

クリスマスには「つながり」を。〈寺町の風〉

寺町編集室の志保です。
今日12月24日はクリスマスイヴですね。今頃、みなさん思い思いの時をお過ごしのことと思います。

日本では、クリスマスイヴは、赤い服を着て白いひげをたくわえたサンタクロースが、こどもたちにプレゼントを配ってくれる日として、多くの方に定着していますが、

もともと「クリスマスイヴ(Christmas eve)」という英語は、「キリスト(Christ)のミサ(mass)=キリスト教の儀式、イヴ(eve)=前夜祭」の意に由来するといい、儀式とは、12月25日、キリスト教の創始者イエス・キリストの降誕祭(誕生祝い)を指します。

ちなみに、私の子どもは、キリスト教を基本理念とする幼稚園に通っています。

宗教で選んだわけではなく、幼い頃からたくさん「土」に触れられるということで入園を決めたのですが、親の私は、はからずして、仏教とキリスト教を同時に学ぶ日々を送ることになりました。

先日も、「クリスマスページェント」という聖誕劇(せいたんげき)を子どもたちが行いました。イエス・キリストの誕生にまつわる劇を行って、祝福するというものです。

本番を控え、先生が保護者に対してこんなことをおっしゃいました。

「ページェントを行う上で大切なことはなんだと思いますか?それは、人との関わりをもち、『つながる』ことです」と。

劇自体は、子どもたちだけで行いますが、準備には、多くの大人が関わります。配役は、納得がいくまで子どもたちで話し合って決め、劇で使用する小物は、大人も一緒に作ります。

自分の思いに向き合い、自分以外の人と話し合いながら、気づきを得る。そして、あらゆる感情を共有し合う。

そうやって「つながること」こそが、クリスマスを祝う上では大切なのだと教えていただきました。

しかしこの教えは、キリスト教の教えだけでなく、お釈迦さまの教えにも共通することだと、私は思いました。

寺町誓願の「善友・生きがい・サンガの三果を重んじる」とは、「人とのつながり」を意味すると思うからです。

仕事も学びも、善友なしでは成し遂げられません。「つながる」ことは、宗教の壁を越えて、すべての人類に必要なことだと感じます。

クリスマスは、明日25日です。まだ時間はあります。

あなたも、家族やお世話になっている人に、「ありがとう」の一言を伝えませんか?それだけでも十分に「つながり」を感じられると思います。

クリスマスは、「つながり」を感じる日

そう捉えて、今年はいつもと違ったクリスマスを過ごしてみるのもよいのではないでしょうか。

さて、仏教の創始者であるお釈迦さまにも、誕生日があります。それは、「4月8日」です。

福厳寺では、毎年4月下旬に、お釈迦さまの誕生をお祝いする「花まつり(佛心大祭)」が行われます。この日も、クリスマスと同様「つながり」を感じながら、みなさんとともにお祝いできたら嬉しいですね。

寺町新聞も、多くの人と人をつなぐ企画をご用意してお待ちしています!

来年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

ABOUT ME
志保
寺町新聞・副編集長。自身を「透明なうつわ」と捉え、向き合った人の「色」を鮮やかに描き出すことに心を燃やす。執筆・編集のほか、企画ディレクターとしても活躍。回遊魚のごとく、日々人探しと情報集めに奔走している。好きな食べ物は、しょうがの甘酢漬け。
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POSTED COMMENT

  1. にゃんずママ より:

    初めまして。
    YouTubeから飛んで参りました。
    私も今年からキリスト教のお勉強を開始予定だった矢先、大禺和尚様の法話が大変面白く、毎日夢中で拝見しておりました。
    こちらの記事が今の私と重なり、思わずコメントさせて頂きました。
    宗教の違いはあっても、学びの本質は人間学なんでしょうか?
    仏教の方は、キリスト教に反発するものなかな?と思っていたら、別の宗教に対して否定しない事に、ホッとしました(笑)

    今後とも記事のアップ楽しみにしております♪

    • 山下志保 より:

      にゃんずママさん、コメントありがとうございます。おっしゃる通りです。形の違いはあれど、本質は同じであると私は思います。宗教の壁を超えて、「人が生きる」ことについて、シンプルに学べる自分でありたいなと常々思っています。これからもぜひ遊びにいらしてくださいね。お待ちしています。

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