◆前回までのあらすじ
2022年12月3日、愛知県小牧市の福厳寺であきば大祭が行われました。朝からお祭り広場には続々と参拝者が集まり、各ブースやキッチンカーが提供するお食事やワークショップを楽しむ姿が見られました。一方、秋葉本殿内ではご祈祷が開始。夜の火渡りの儀までの間、大愚和尚率いる僧侶達によって繰り返しご祈祷が行われました。
(#1の記事はこちらから)
今回の記事では、お祭り広場の様子と、参拝者やスタッフの皆さんのインタビューをご紹介します。
◆あきば大祭とは?
あきば大祭は、福厳寺で540年以上続いている「三毒」(欲望・怒り・愚かさ)の心の火を鎮めて、「三徳」(慈悲心・忍耐力・智慧)を育てよという教えを守り伝えるための大祭です。
すべての人の心と体を温める~朝礼・会場準備~
朝7時、佛心会会員と僧侶が一堂に会し、全体朝礼が始まりました。大愚和尚のお話に耳を傾けます。
さて、早速担当に分かれて準備開始です。
楽しみ広がる佛心の輪~お祭り広場~
いよいよ、お祭り広場のオープンです。
◆佛心の輪インタビュー①◆
和やかにランチを楽しまれていたのは、お子さんを太陽幼稚園に通わせている近隣にお住まいの女性の皆さん。太陽幼稚園は、福厳寺境内に隣接している幼稚園です。
「大愚和尚と主人は同級生なんです」という興味深いお話から、大愚和尚のお父様の園長時代のお話まで、さまざまなお話を聞かせていただきました。今では遠く海外からも参拝者が訪れるグローバルなイメージのある福厳寺ですが、近隣の方の憩いの場としても愛され続けているのですね。
ここ数年は、皆さんコロナ感染症予防で外出を控えていたため、久しぶりに皆で参加できて嬉しいと話します。「クレープ、お芋のお菓子、旨辛スープも最高でしたよ!」と、笑顔で教えてくださいました。
来年はぜひお子さんも一緒に、また思い出話に花を咲かせつつあきば大祭へご参加くださいね。
◆佛心の輪インタビュー②◆
続いては三重県からご参加いただいた男性です。ビルのオーナーをしつつ、コーヒーや移動販売専門のヴィーガンカレー店を経営されています。
あきば大祭参加は今回で4回目。2年程前からはYouTube「大愚和尚の一問一答」を視聴するようになり、特に自営業者の観点から、大愚和尚の経営者としての教えにも強く共感しているといいます。
「インド音楽好きが高じて、宗教全般に興味を持ちました。なかでも大愚和尚の『他にはない仏教』に魅力を感じます」と大愚和尚の魅力を語ってくださいました。
そこにただただいらっしゃるだけで、穏やかで強い光を放つ存在感のある方でした。また必ずお会いできる気がしてなりません。来年もまたここでお会いできますように。
◆佛心の輪インタビュー③◆
大愚道場ブースを訪れると、優しい笑顔で迎えて下さったのは、大阪から参加のボランティアメンバー野田悠子さん。普段は、兵庫県西宮市でセラピストとして活躍されています。
「福厳寺には頻繁に来られないからこそ、参拝者としてだけではなく、他の方のために何かお手伝いをしたかったのです。福厳寺に関わる皆さんの優しさや温かさを感じられて、仏縁の素晴らしさに感動しました」と話します。
野田さんは、大愚和尚のいう「自灯明法灯明(じとうみょうほうとうみょう)」の教えを心の指針として、セラピストとして人々の心身に寄り添い癒すことを日々実践しています。
以前人間関係で悩んでいた時、大愚和尚の伝えるお釈迦様の教えを通して自分の心が軽くなった経験から、「今後は積極的に人の心を軽くするお手伝いがしたいです」と穏やかに語ってくださいました。野田さん、ありがとうございました。
◆佛心の輪インタビュー④◆
旅行を兼ねて大阪からいらしたご家族です。建築業を営まれているご主人は、友人の勧めでYouTube「大愚和尚の一問一答」と出会い、一気に大愚和尚のファンになったといいます。
もともと仏教の教えが好きで、「一問一答は、ジャンルを問わず観ています。相談者の悩みに対するお答えが見事で、聞いているだけで勉強になります」といい、また「福厳寺と大愚和尚を生で感じてみたかった」とも。
ご祈祷を受けられた感想を伺うと、「迫力に驚きましたが、体感できて本当によかったです」と笑顔で話してくださいました。
取材の間、お父さんの隣で終始ロングポテトを一生懸命ほおばる娘さんの可愛さに、筆者も思わず顔がほころびました。来年もまた一つ大きくなった娘さんと一緒にお越しくださいね。
◆佛心の輪インタビュー⑤◆
まるで一輪のお花が咲き誇るかのように1人お食事を楽しまれていたのは、名古屋市からお越しの女性です。今年晴れて社会人となり、自身のお給料でご祈祷を受けられるようになったため、初めてあきば大祭に訪れました。
YouTube「大愚和尚の一問一答」との出会いはかれこれ7年前、まだ高校生だった頃。大愚和尚の本質的なお話が好きにな理、現在は会社に出勤する前に欠かさず見ているそう。おかげで見違えるように心が軽く自由になれたといいます。
「自分の内側にこもるのではなく、他に与えることを大切にしていきたいです」と、美しく済んだ瞳で微笑みます。
来年もまたここ福厳寺にお花を咲かせにいらして下さい。お待ちしています。
◆佛心の輪インタビュー⑥◆
お守り売り場で、太陽のような満面の笑みで出迎えて下さったのは、岐阜県から参加のボランティアメンバーの杉岡里志さん。
「自分の幸せだけではなく、他の人の救済のために行動をしたかったのです」
今回があきば大祭初参加でありながら同時にボランティアスタッフに手を挙げたのは、菩薩行(ぼさつぎょう)を実践するためだといいます。菩薩行とは、世の中のすべての人々の救済を願い、世界平和の実現に向けて努力する生き方のことです。
その根底には、大愚和尚のいう「自灯明法灯明(じとうみょう・ほうとうみょう)」の教えが流れているそう。
お守りを求められる方お一人お一人の願いや想いに触れ、そっと寄り添うように心を込めてお守りをお渡しする姿が印象的だった杉岡さん。
「とても貴重な経験をさせて頂きました。これからもボランティア活動を通して菩薩行に励みたいです」と、穏やかにお話しくださいました。杉岡さん、ありがとうございました。
編集後記
お祭り広場には、参拝者だけではなくボランティアメンバーの「笑顔」が溢れていました。参拝者の方は、それぞれの楽しみ方で、お食事やワークショップで心と体をしっかり温めていらっしゃり、見ているこちらも思わず心が躍ってしまうほどでした。
また久々に再会したボランティアスタッフが声を掛け合って喜んでいたり、初めて会った同志とともに一つのことを楽しんでやり遂げる姿には、大きな力をいただいたように思います。
あきば大祭には、ご祈祷や火渡りという行事と同時に、この「楽しむ」時間が欠かせません。心と体を温めるには、まずは「笑顔」から。人の笑顔には何にも代えがたい温かいパワーが宿っていることを実感させられたひと時でした。
最終回となる次の記事では、あきば大祭のメインである「火渡りの儀」の様子と、大愚和尚の法話をご紹介します。ぜひ次の記事も合わせてご覧ください。
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桐嶋つづる
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