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満たされない感覚がずっとありました〈内弟子道場インタビュー〉

 佛心宗福厳寺内弟子道場生に、内弟子道場入門のきっかけや、これまで10ヶ月の修行生活の中で、身体と感情がどのように変化したかについて、現時点での所感をインタビューしました。

Q:内弟子道場に入ろうと思ったキッカケは?

 きっかけは、大愚和尚の一問一答を見たことです。いつも動画をみて良い話を聞いただけで終わってしまっていたので、いつか直接学ぶ機会があればと思っていたところに、ちょうど内弟子道場がはじまると聞いて、行くしかないと思い決断しました。

 人生に特別何か不満があったわけではないのですが、大学の頃から漠然とした不安や、このままでいいのか、という思いがずっとありました。友達と飲みに行ったり、バイトしたり、楽しい時もありましたが、心の底から楽しめていない自分、無理をしている自分、どこか満たされない感覚がずっとありまして。でも、どうしていいのかもわからず、悶々としていました。

 ちょうど社会人になって1年目だったので、3年間働いたお金を貯めて、そのお金で、内弟子道場に申し込みました。本当はもっと早く入門したかったのですが、いろいろな誘惑に負けてお金を貯めるのに時間がかかってしまいました。

Q:実際に入門してどうでしたか?

 何も考えておらず、とにかく飛び込んできてしまったという状況でしたが、あらゆることがこれまでと違いすぎて、全てにおいて戸惑いました。

 これからどんなことが始まるんだろうと、怯えていましたが、一緒に修行をする仲間に助けられながら、なんとかこれまでやってこれました。

Q:どのような心身の変化がありましたか?

 まず、食事がとても美味しく感じられるようになりました。朝から晩まで動きっぱなしでお腹がぺこぺこになるので、食べているものは質素なものですが、これまで食べてきたどんなご馳走よりも、おいしく感じています。また、体力もついてきたと思います。くたくたでも「疲れた」という言葉が出てこなくなって、まだいけると思えるようになりました。

 最初のうちは何か注意を受けると、反発心がありましたが、自分では気づけない細かなことまで、指摘していただけるので素直に聞き入れた方が自分のためになると思ってからは、受け入れられるようになりました。もっと巧みに生きられるようになりたいです。

Q:今後入門を考えている人へ何かメッセージを

 私の勝友、善友になってほしいです。一人だとすぐに欲に負けてへこたれてしまうことも、仲間が善友がいると、自分を律していけるのがありがたいので、是非あたらしい人に入ってきてほしいですね。

内弟子道場生 拓岳 真龍

○佛心宗福厳寺 内弟子道場 詳細はコチラ https://uchideshi.fukugonji.com/

ABOUT ME
知哲(ちてつ)
寺町新聞編集長。ナーランダ出版社長。モチモチの大きな手からは想像できない、繊細な表現を得意とする。佛心宗福厳寺の僧侶であり、映像クリエイター。さらに、グラフィックデザイナーとしても佛心宗の各種取り組みに関わる。YouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」では企画運営を担当。好物は里芋の煮っころがし。
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