寺町の風

傍を楽にする〈寺町の風〉

こんばんは。寺町編集室の宏大(こうだい)です。私が住む埼玉では暖かい日も多いですが、いかがお過ごしでしょうか。

本日は、大愚和尚の一問一答で先日紹介されました「傍を楽にする」という言葉をお届けしたいと思います。

聞いたことのある方も多いかもしれませんが、「働く」の語源です。

「働く」は人が動くと書き、「傍(はた、かたわら)を楽にする」を意味します。

わたしを今でも救ってくれている言葉であり、迷った時、苦しい時に何度でも立ち返りたい原点でもあります。

私自身、社会に出てから仕事で行き詰まったり、困難に感じたりすることが多々ありました。

心身の調子を崩して休職、退職も2回、一時は働くことがままならず、就労支援の方の支援を受け、2年間リハビリ勤務をしたこともありました。

現在、介護士として復職して7カ月がたちますが、まだまだ体力面や精神面でつらさを感じることが多々あります。

そんな時、自分を救ってくれる言葉が、「人が動いて、傍を楽にする」という言葉です。

どんなに体力的にきついと感じる時でも、その言葉を唱えると、

ご利用者さんの見守りならできるな、

お茶を一杯入れて差し上げることはできるな、

ここでトイレットペーパーを補充しておいたら、次のスタッフが助かるな、

などと考えられるのです。

自らの成績アップや収入アップだけを考えていたら、すぐに心が折れてしまったり、「やはり自分はダメだ」と落ち込んでしまうところが、

「自分が動いて、同僚を楽にさせよう」

「自分が動いて、ご利用者さんに穏やかな時を過ごしていただこう」

と考えると、今できることが次々と見つかるばかりか、パワーややる気がどんどんあふれてきます。

大愚和尚の一問一答「すぐに仕事を辞めたいと思ってしまうあなたへ」をまだご覧になっていない方には、ぜひ視聴をおすすめします。

皆さんの働く力を、大いに後押ししてくれるはずです。

これからも、この言葉を唱えながら仕事をし、傍を楽にする力、働く力をしっかりと身につけていきたい。そして、世の中のお役に立てるようになりたいと考えています。

ABOUT ME
宏大(こうだい)
イラストレーター、介護士。禅語をベースとした書や画を手がける。ほとばしる墨汁に込められた生命力溢れるメッセージと、静かな平和への祈りが好評を博す。福厳寺のレシピ「くるま麩の精進カツ」で精進料理に目覚め、10kgの減量に成功したツワモノ。
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