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頼れるのは自分だけ!?|佛心の輪インタビュー(1-1アメリカ編)|ネブラスカ州:薫(Kay Worl)さん

2024 10/11
佛心の輪
2024年10月3日2024年10月11日

 海外に渡ってチャレンジする日本人はたくさんおられますが、それぞれに波乱万丈の人生があり、今に至る物語があります。本コーナーでは「人生の物語」にフォーカスし、インタビューを通じて、それぞれの「人生の気づき」をご紹介します。

 第1回目は、アメリカ・ネブラスカ州オマハ在住の薫(Kay Worl)さんにお話を伺いました。

 筆者と薫さんが出会ったのは、2023年5月、ロサンゼルスで開催された大愚道場でのこと。

 早朝の飛行機で到着し、ホテルのロビーで待機していた筆者に、「日本人ですか? もしかして、参加者ですか?」と明るく声をかけてくれたのが、薫さんでした。

 不安を感じていた筆者の心を、そのひとことで軽くしてくれた瞬間です。

 明るく元気な薫さんは、東京都町田市の出身。父はサラリーマン、母は専業主婦。そして姉と双子の兄がいる、「ごく普通の5人家族」だそうです。

 小さい頃から英語に興味があり、特にアメリカに強く憧れ、「いつかアメリカに行きたい。英語をしゃべれるようになりたい」という気持ちを抱いていたのだそうです。

 それでは、薫さんの人生の旅にご一緒しましょう!

目次

「プロモーターになりたい!」の夢をかなえるために

薫:​​大学受験に失敗し、双子の兄も同じ状況だったため、ふたりで浪人は難しいと考え、津田塾の専門学校に進学しました。

 19歳のときにその学校のサマースクールで、シアトルの「ユニバーシティ・オブ・ワシントン(ワシントン大学)」に1カ月滞在。その経験が忘れられず、「絶対アメリカに戻ってこよう」と心に誓いました。

 その後、就職した音楽関係の会社の、海外部門で働く機会がありました。

 そこで、海外の大物タレントが来日した際、お世話をするバイリンガルの同僚たちを見て、「自分も彼女たちのような仕事がしたい、英語を話せるようになりたい」と、プロモーターへの道を志すようになりました。

 それには、まずは本格的に英語を学ぶ必要があると考え、アメリカ行きを決断しました。

恵津子:ネブラスカ州のオマハに住むことにしたのはなぜですか?

薫:サンフランシスコに憧れていましたが、物価が高く、日本人も多い。渡米目的は英語の習得だったので、日本人が少なくて安い場所はないかと探し、オマハに決めました。

 オマハには「ユニバーシティ・オブ・ネブラスカ・オマハ」という大学があるのも魅力でした。私はここでESL(※1)という留学生のための英語コースを選択し、学びました。

 ESLで学ぶうちにどんどん意欲が湧いてきた私は、TOEFL(※2)にも挑戦。点数がコミュニティカレッジに入れるレベルになりました。

 やがてユニバーシティにも進学したいという気持ちが高まり、両親を説得。順調に大学に進み卒業して、いまに至ります。

※1「English as a Second Language」の略。「第2言語としての英語」を意味する

※2 「Test of English as a Foreign Language」の略で、英語を母語としない人々の英語力を評価するための試験。英語圏の大学や大学院への留学をめざす学生が受験することが多い

結婚・別居、そしてシングルマザーに

「プロモーターになる!」という夢を描いて渡米した薫さん。

 ただ、音楽業界に関わりたい気持ちはあるものの、具体的な目標は漠然としていて、試行錯誤しながら自分の進む道を探していたそうです。

 カリフォルニア州サンタモニカで、音楽事務所のパーソナルアシスタント(個人秘書)として働く機会も得ましたが、雇い主が非常に気難しく、仕事を辞めることになりました。

 その後ボーイフレンドを追ってオマハに戻りましたが、音楽関係の仕事が見つからず、再び学生に。そして友人の紹介で知り合った白人男性と結婚、息子をひとり授かりました。

恵津子:アメリカでの生活で、どのような困難に直面しましたか?

薫:結婚して子どもが生まれてから、夫婦関係がぎくしゃくし始めました。

 彼とは4年弱一緒に住んで、息子が3歳か4歳になる頃に家を出ました。離婚はしておらず、いまも別居状態です。

 家を出た理由は、価値観の違い、特に子育ての考え方が合わなかったから。

 夫からは「子育ては、女がすべてやるものだと思っている」とはっきりいわれ…。彼は毎晩バーで飲んで帰ってきて、明日が早いからと寝てしまう。子どもと公園に行くなどということは一切なかったです。

 子どもを連れて家を出てからは、自分と息子の生活を支えるために、ふたつの仕事をかけ持ち。それが一番大変でしたね。 

 ようやくメディカルコーディング(※)の仕事を見つけ、資格も取りましたが、アメリカの医療は複雑で面食らいました。

恵津子:それは大変でしたね。本当に、アメリカの医療システムは複雑ですから。

薫:​​そのとき、日本の両親のありがたさをしみじみ感じました。話を聞いてくれ、精神的に支えてもらいました。

 友人や職場の上司にも助けられ、多くの人の支えを感じました。

 たとえば、子どもが病気になり、急に会社を休まねばならなかったとき、上司や同僚が協力してくれて。おかげで無事に乗り越えることができました。

※ 患者の医療記録、診断、治療、手術などの情報を標準化されたコードに変換する仕事。医療機関や保険会社などで業務を行う専門職

「これですべてがうまくいく!」と思った矢先に…

薫:いま、白人の多い地域に住んでいますが、私はこれまで、それほどひどい人種差別を受けたことはありません。

 ただ、子どもが小さい頃、スーパーで粉ミルクを他のブランドのものと交換してもらおうとしたとき、「お前はWIC(※)か」と聞かれました。経済的に困窮していると思われたようでした。

 以来、キャリアにもっとこだわるようになりました。

 この国ではお金が武器。日本にいたら、こんなにお金に執着しなかったかもしれません。ずっとふたつの仕事をしていたのは、仕事をしていないと不安だったからです。

恵津子:なるほど。

薫:子どもが小さいうちは子育てに集中するため平社員のままでいましたが、3〜4年前にスーパーバイザーに昇格しました。

恵津子:それは素敵ですね!

薫:​​やった、これですべてがうまくいく! 子どもも大きくなったし、キャリアも一歩前進できる!!  

 そう思った矢先、病院から人員削減のためのステップダウンを求められました。

※「Women, Infants, and Children」の略。アメリカにおける低所得の妊娠中の女性、出産後の女性、乳幼児、および5歳以下の子どもを対象とした栄養支援プログラム

「頼れるのは自分だけ」というプレッシャー

薫:​​なぜこんなにがんばっているのに、うまくいかないんだろうと、本当に辛かったです。普段あまり落ち込まない私でも、そのときはかなり落ち込みました。

 日本に帰るべきかと、いろいろ考えました。これまでの努力が、すべて無駄だったと思うこともありました。

 それほどに、外国での生活は大変です。性別に関係なく厳しい面もあり、「頼れるのは自分だけ」というプレッシャーを常に感じています。

 たとえば日本にいたなら、結婚がうまくいかなくなったとき、子どもを連れて実家に帰ることもできたでしょう。

 たとえ実家が遠くても、同じ日本にいるのなら、安心感が全然違います。子どもも祖父母と交流できて、寂しい思いをしなかったはずです。

 でも、私にはそれができなかった。ここでは、子どもにとって頼るべきは、私ひとりだけなんです。

恵津子:そうですね。外国にいると、自分がひとりなんだと感じますよね。

薫:本当にそうです。そういうとき、両親のありがたさを痛感します。特に子どもができてからは、より強く感じるようになりました。

 薫さんの語る言葉の端々から、異国での生活や子育ての厳しさ、そして家族の支えの重要性がひしひしと伝わってきます。

 次回は、この困難をどう乗り越え、薫さんがどのように自分を立て直していったのかを伺っていきたいと思います。

(次の対談はこちらから)

(感想、メッセージは下のコメント欄から、よろしくお願いいたします。by寺町新聞編集室)

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この記事を書いた人

エンジェル 恵津子のアバター エンジェル 恵津子

東京都出身。音大卒業後イギリスに渡り、現在はアメリカのカリフォルニア州立病院で音楽療法士として勤務。和太鼓を用いたセラピーは職員、患者共に好評。厳しい環境下で自分に何ができるのか模索しながら、慈悲深く知恵のある人を目指して邁進中。
歌、折り紙、スヌーピーとスイーツが大好き。

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