私に刺さった一問一答のテーマ、今回ご紹介するのは「宗教戦争の真実/宗教を利用し利益を享受する者たち」です。
今もなお、世界のどこかで戦争やテロが起こっています。長い歴史の中で繰り返される戦争。どうして戦争は無くならないのでしょうか。それは、宗教が原因なのでしょうか。
大愚和尚の仏教の教えが紐解く答えと、このテーマが私に刺さった理由をご紹介します。
ご相談者のお悩み
ペンネームわすれなぐささん、タイに住んでいる40代女性からの相談です。
宗教間の争いによるテロで大親友が犠牲になりました。貧しい子ども達のためにと私財を投げ打ち、ある国の田舎に子ども病院を建て、それを開院するために訪れた時に起こった出来事でした。
彼女は誰よりも平和を愛し、「宗教間の争いをなくし、平和になるためにはどうしたらいいか」を考えている女性でした。
どの宗教でも目指すところはみな同じのはず。にもかかわらず、人を救うためにある宗教が、なぜ人を苦しめ、憎しみ合う原因になるのでしょうか。どうしたら人は平和に仲良く生きていくことができるのでしょうか。
タイのお坊さんは言います。「近くの人に親切にしなさい。縁のある人全てに愛情を持って接しなさい。それが全ての始まりです。」私はその通りだと思います。
大愚和尚様はどのようにお考えですか?グローバルに活躍する和尚様の意見が伺いたいです。
大愚和尚の教え
全ての宗教が同じことを言います。
「隣人に思いやりを持って接しなさい。」
それならば、目指すところは同じではないか?と思うかもしれないけれど、全く違います。私たちは、そのことに気がつかなくてはいけません。特に日本で暮らしていると、戦争は遠い世界の話だと思いがちですが、実はとても近くにある問題です。
古今東西、人類は「幸せに生きたい」と願い、それを実現するためにいつしか宗教というものが生まれました。そして、「宗教は人を幸せにするものだ」と信じてきましたが、歴史を振り返ってみると、宗教による戦争は現在までずっと続いています。
「周りを大事にしなさい。それが広がれば、世界は平和になります。」どの宗教もそう言いますが、世界平和は実現していません。
なぜなら、隣人を愛するだけでは平和は実現しないからです。
誰かを大切な存在だと思うとき、そこには「大切な存在」と「そうでない存在」に分けてしまうという真理があります。大切な存在を守ろうとした結果、テロや戦争が起こるのです。
この分断を乗り越えるためには、感情を抜きにして、冷静に、論理的に考えていく「智慧」が必要です。愛だけではなく、「智慧」を持って慈悲心を育てていかなくてはいけません。
それぞれの宗教に素晴らしい教えがありますが、なかでも最も論理的な考えをするのが仏教であり、「智慧」が大切であると大愚和尚は言います。
では、「智慧」とは何でしょうか。平和のためには何が必要なのでしょうか。
処方箋を見ていきましょう。続きは動画でご覧ください。(下の画像をクリックしてください)
編集後記
私が小学校低学年の頃、会話の内容は思い出せませんが、親から「今でも世界のどこかでは戦争が起こっているんだよ」と聞いた時の衝撃を覚えています。
「何で戦争なんて起こるんだろう。誰も幸せにならないのに」その時に感じた疑問は今なお続いています。この疑問に対し、最も腑に落ち、また考えさせられる動画でした。
今は世界の情報がリアルタイムで得られる時代です。だからこそ「この戦争の原因は⚪︎⚪︎だ」「テロは××派が起こした」という情報も入ってきます。
その情報を安易に鵜呑みにして「⚪︎⚪︎が悪いんだ」という思考になっている自分に気がつきました。この思考が分断を作り、戦争につながっていくのです。
では、どうしたらいいか。これはとても難しい問題で、到底今すぐに解決することはできません。
だからこそ学び続け、ほんの少しでも智慧をつけていかなくてはいけない。そう強く感じました。
山田かよ